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あの有名なピーターパンのサイドキック、ティンカー・ベルシリーズの6作目にしてシリーズ最終作です。
シリーズの最初こそティンカー・ベルがキッチリと主役を張ってたんですが、シリーズが続いていくうちに頭打ちになったのか、ティンカーベル以外のキャラクターがメインを張るようになっていき、本作もティンカー・ベルの出番はクソ少ないです(笑)。
好奇心旺盛すぎてよく騒ぎを起こしたりする問題児、動物の妖精フォーンが流れ星と共に目を覚ます謎のモンスターと心を通わせていく・・・みたいな内容で、このモンスター、ネバービーストの正体が本作の鍵を握っております。ここからネタバレ全開になりますが、この極悪さ満点のルックスを持つ怪物は伝承だと雷を起こしピクシーホロウ(ティンカー・ベルらの住処)を滅ぼすヴィランだとされており忌み嫌われているんですが、実際はその逆で雷を吸収し世を守る守護者として目を覚まします。とにかく熱い存在です。
しかもネバービーストは世に危機が迫った時のみ起き上がり行動し、危機が去ればそのまま永い眠りに付くという定めを背負っており、おそらくは今まで世を守りつつもその怪物丸出しなヴィジュアルのせいで勝手に悪者だと決めつけられておったんでしょう・・・!初めて理解者が出来たにも関わらず眠りに付き、次に目覚めるのはおそらく1000年後でもう二度とフォーンには会えぬ!何とも日本人の琴線に触れる展開をブチかましてきます。ネバービーストが喋らないのも相まってラストサムライの69倍サムライしております(笑)。
ぶっちゃけ前半はクッソだるく、フォーンとネバービーストのユル~い交流がダラダラと続き、制作者の「もうティンクで話作るの無理!」という魂の叫びが伝わってきますし、事実が発覚した後もインデペンデンス・デイばりのシーンを見せつつ結局は予定調和であんま面白味が無く盛り上がりにも欠けるんですが、ラストでネバービーストをティンカー・ベルやフォーンらが看取る(?)シーンだけ凄まじく感動的です。このシーンが無くただネバービーストが受け入れられてハッピーエンドだったら毒にも薬にもならない凡作だったんですが、フォーン達と涙の別れをする場面があるおかげで本作は「ただのジャリ向けでは無い何か」に仕上がっていると言っても過言では無いでしょう・・・!
HM/HRで例えるなら「アルバム前半も後半もパッとせず、10分越えのダル~いスロー曲とかあってめっちゃダレるけど、アルバムラストの曲だけ超ドラマティックで最高なエピックメタル」みたいなモンです。これでシリーズ完結らしいですが、まさしく文字通りの「終わり良ければ全て良し」な1作です。