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あの超名作アメコミ、“キック・アス”のマーク・ミラー原作によるアメコミの映画です。

イギリスの紳士服仕立屋の地下にスパイの秘密基地が隠されており、秘密裏に世界の危機に立ち向かうといった内容で、主人公はうだつの上がらないチンピラですが、最強のエージェントである叔父に鍛えられ一流の諜報部員になっていきます。

最近の007シリーズがダークナイトの影響なのか、やけにシリアスでリアルになっていくのにNOを唱え、古き良きトンデモテイストに満ちあふれた往年のスパイ映画をオマージュしただけあり、スパイの秘密兵器もトンデモ系ならヴィランもトンデモ系で、サミュエル・L・ジャクソン演じるIT企業の富豪は人類を間引く事で未来の危機を避けるため、携帯に埋め込んだチップに電波を発信させ、人類の理性を消滅させ殺し合わせそれをVIPどもと共に楽しもう・・・等と考えるエコ・テロリスト系サイコキラーですが、暴力は好まず血や死体を見るとゲロを吐くといった矛盾も持ち合わせたクレイジーなマザーファッカーです。

中盤で現実世界にも疫病の如く存在し、健常者であれば吐き気を催して当然のキリスト原理主義者のサイコパスどもが大乱闘し皆殺しにされるシーンは何故か賛否両論なんですが、こんなレイシストのクソどもは死んで当然なんで個人的には大爆笑して観れましたね。死ね!死にやがれキチガイのサイコパスどもめ!ラストの脳ミソ爆発描写もブラックな美意識が強く最高です(笑)。このセンスを見習いたいぜ!

そして何より強烈だったのがソフィア・ブテラ演じる女殺し屋ガゼルの圧倒的な身体能力です。刃付きの義足で凄まじい蹴り技を連発しまくる様はアクション映画、マーシャルアーツ映画好きには御馳走以外の何者でも無く、ラストの死闘は見応え十分です!ソフィア・ブテラは元々ダンサーか何かで役者では無かったんですが、その身体能力を買われての抜擢でそのエピソードに恥じぬ強烈さを存分に見せつけてくれます。ちなみにコミック版だとハゲのイカつい黒人のオッサンで、義足ではありますが刃も無ければ魅力も無く、コミック版も面白いんですがこの部分で映画版には遠く及ばんでしょうなぁ・・・!


流石は名作“キック・アス”の原作者、監督コンビ作だけあり毒の強い娯楽作として最高に楽しめる一本です。今年の映画の中でも上位でしょう!

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